たまりば

日記/一般 日記/一般八王子市 八王子市


2016年10月29日

「拝啓とはへりくだった冒頭語である」

私が女学生のころ、手紙のコツは「一筆啓上火の用心おせん泣かすな馬こやせ」だと教えられました。

徳川の家臣、本多重次が戦場から留守宅へ送ったもので、手紙というよりすぐれた文学作品とさえいえるでしょう。

ところで、私はこの文中でとくに好きなのが、一筆啓上という文句です。

啓とは古くは目上の人に差し出す書の意味です。

火の用心と育児、馬の世話を忘れるな、という命令調が、この「一筆申し上げます」のことばで、じつに人間らしく、いや味を感じさせないのです。

日本の手紙文にはつつしんで申し上げますという意味の拝啓とか、丁重に使う謹啓など、すぐれた謙遜の意味の冒頭語があります。

冒頭語はその意味を知って効果的に使いたいものです。

大橋直久=業務効率化アドバイザー



  • 同じカテゴリー(マナー)の記事
     「結婚の条件~収入」 (2019-01-10 14:14)
     「見合いでのあいさつは男性から」 (2018-08-28 10:14)
     「日取りの決め方」 (2018-06-22 12:00)
     「キリスト教式結婚式の進行」 (2018-04-12 14:48)
     「近所への挨拶 その1」 (2018-03-09 14:30)
     「里がえり」 (2018-01-17 13:10)
     「二人の記念写真の上手な写され方 その1」 (2017-12-08 16:18)
     「春を告げるセンバツ野球」 (2017-10-20 15:59)
     「カメラマンの心得」 (2017-08-02 16:43)
     「披露宴・未婚女性の着物は、訪問着や無地の物でよい」 (2017-06-28 17:43)
     「離婚率が高まっている日本」 (2017-06-06 11:09)
     「花婿の礼服は、花嫁の衣装に合わせましょう」 (2017-05-06 11:07)
     「親と同居の場合は勝手に家具を運び込まない」 (2017-04-16 09:11)
     「電話をかけるときも自分の態度を崩さない」 (2017-03-16 07:11)
     「職場訓練は三本柱で実施される」 (2017-02-27 00:00)
     「電話のマナー その2」 (2017-01-23 00:00)
     「まずは目下の人を目上の人に紹介する」 (2016-12-29 11:14)
     「名刺交換のあれこれ」 (2016-12-09 09:05)
     「電話をかける前のひと手間」 (2016-11-19 11:13)
     「異性間の握手は、女性に選択の権利がある」 (2016-10-07 00:00)

    Posted by 大橋直久  at 13:17 │マナー



    削除
    「拝啓とはへりくだった冒頭語である」